東京都文京区千石地域のコミュニティサイトです。

千石のそよ風

町内会・公共機関からのお知らせ

📚千石ブッククラブ~チリとチリリ~

2020/11/12(木) 丸山
LINEで送る
Pocket

今日のおすすめ絵本
このコーナーでは、千石在住の絵本の大好きなお母さんが子どもの頃に読んだ本、子どもと読んで楽しかった本を少しずつご紹介していきます。日々の読書にお役立ていただけたら幸いです。

 

『チリとチリリ』(どいかや/作・絵、アリス館/刊) 

今回ご紹介するのは、子どもたちが生まれる1年前、2003年に出版された絵本。

郊外の絵本屋さんで展示していた原画が出会いのきっかけです。

優しいタッチのイラストは、色鉛筆で描き、輪郭を綿棒でぼかしていると知り、その柔らかさにスーッと惹きこまれていったことを覚えています。 

物語は、チリとチリリというおかっぱ頭の二人組(双子かな?仲良しの幼馴染かな?)が、自転車に乗って森に出かけていくところから始まります。 

喫茶店でお茶をしたり、ホテルで動物たちの演奏会に遭遇したり……。 

彼女たちが鳴らす「チリチリリ」という軽やかな自転車のベルの音がスイッチャーの役割をして、日常を離れ森の奥へ奥へと読み手を誘ってくれるような気がします。 

森の動物たちの存在もこの絵本の魅力の一つなのですが、作者のどいかやさんは動物がお好きでたくさんの猫と一緒に暮らしているときき、「なるほど、だから動物たちが生き生きと描かれているんだなぁ」とうなずきました。 

この絵本は子どもたちの成長の節目節目で読んでいます。 

家の前の、今も昭和の雰囲気が残る路地で何度も何度も練習をし、補助輪なしで乗れるようになった自転車。 

抑えていた手から自転車がフッと離れた時のあの感覚が今も忘れられないのですが、そんな時も「自転車さえあれば、自由に気ままに、少しだけ遠くに行くことができるよ」という気持ちをこの絵本で子どもたちと共有しました。   

そんなことを書いていたら、なんだか自転車に乗ってお出かけしたくなってきました。

千石からは、六義園や教育の森、小石川植物園が近いから、今週末は久しぶりに自転車に乗って「森」を感じに行こうと思います。 

 http://www.alicekan.com/books/978-4-7520-0244-4.html

 

【案内人 松本貴子氏 (千石3丁目在住)】 
文庫活動(近所の子どもたちが自由に本が読めるよう、家の玄関先に本棚を置く)や手作り絵本の会(子どもたちが画用紙に文と絵を書き製本をし、世界に一つだけの絵本を作るお手伝い)をしていた母の影響で、自然と絵本や本に親しむようになりました。
本好きが高じて、出版社で編集の仕事をしているのですが、それでもまだ本への愛がおさまらず(?)、子どもが通う小学校で読み聞かせ隊をしたり、本のイベントをしたりしています。

 

【イベントのお知らせ】
多くの方にご協力をいただきながら本のイベントも行っています。
昨年の千石ブックメルカード(一箱古本市)の様子は【コチラ】から
落ち着いたらまた企画しますので、遊びに来てくださいね。

 

logo